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指しゃぶりや口を「ちゅっちゅっ」と動かす。
気にされる保護者の方もいらっしゃいますが、基本的にはほとんど気にしなくても良いと思います。指しゃぶりについては、生後3~4ヶ月頃、口に手が届くようになったときあたりから覚えたりします。
それが眠いときだけなのか、それともいつもになるかは、そのお子さんにより、さまざまです。生まれてからの生活のリズムの作り方によって違ってくるように思われますが・・・
『いっぱい飲める。』、『ぐっすり眠れる。』、『目覚めたときはしっかり遊べる。』
というリズムが作れれば、クセは少なくてすみます。しかし、ミルクが飲めない。ぐっすり眠れない。など不満足な状態が続くと、しっかりクセとしてついてしまうこともあります。
それでも親が気にしてとろうとする、やめるよう強要するなどはしないことです。ゆったりかまえ、楽しく遊び、しっかりした身体と生活のリズムをつくっていくことで、やがて少なくなって、消えていきます。
最近は、色々なメーカーからたくさんの種類のものが出ています。
果たして、おしゃぶりはしても良いものなの? 口の発達に良いって本当? それとも取るべきなの? 外国ではよく使われていますね。
そのような疑問もありますが、一度子供がクセとして身につけてしまったものを取っていくことは勇気と決断が要ります。なるべくならそんなことはしない方がいいかもしれません。
でも、子供にも親にも「それ」が必要だったとしたら、どうしましょう? とっていく時期は、よく遊びはじめて、生活のリズムが整ってきたときを目安にしたほうが良いかもしれませんね。
赤ちゃんの頃は困ったり、たかぶった気持ちを落ち着かせるために必要なのかもしれませんが、大きくなると、そういうときには、大人を求めたり、おしゃべり をしたり・・・本当に問題の解決に向かうときには、向かいあう大人との関係が必要です。口で物を吸うことで自分の気持ちを静めていっても、解決にならない し、そんなことで気分の切り替えをしていては大変です。
欲しがって執着し始めるころに「要らないから」と言って取っていくことはとても大変です。取り方も、子供と親の関係でさまざまです。おしゃぶりに執着して いる子供が「もういい」と自分でやめることはないだろう思いますので、親が自分で納得できる理由を見つけ、決断し、取るようになります。
一つ一に悩み、決断を迫られ、実際に行ってみる。そういったプロセス自体が、親と子の成長に欠かすことのできない、大切なものになるのでしょう。
そんな取り組みになるといいですね。
「あ、子供ってスゴイ」「わたしにも出来た」などなどの大きな発見と共に、大きな成長の一つにしていきましょう。
断乳はいつ頃?どのようにして?
子供にとっても、母親にとっても母乳にまさるものなし。「断乳」とは母と子が育つ、大切な取り組みです。「断」という言葉が現しているように、親が意識しないと出来ないことです。
目安は、二本足歩行が確立し、食べることが好きで、よく食べるようになった時期とします。そして、風邪をひきにくい健康状態が安定したときを選ぶと良いでしょう。
ミルクの場合は、比較的、食のリズムが良く出来上がります(消化の関係で、3時間半~4時間の間を空けてミルクを飲んでいるからです)。だから、10ヶ月~12ヶ月くらいに哺乳瓶とサヨナラすると比較的簡単です。
母乳の場合は、母乳が好きで、食がすすまないこともあったりします。食べることを好きにしていくことが何よりも大切。食事を大人がとてもおいしそうに「豊かに」食べる。その中に子供がいて食べたがる。そんな日常が大切です。
そして、「ここでやめよう」と、まず母親が自覚し、子供に伝え、取り組んでいきます。たとえ失敗しても大丈夫。失敗は次へと結びつきます。断乳できた後は、あんなに悩んでいたのがウソのように母も子もさわやかです。
卒乳は子供が「もういらない」として飲まなくなることをいいます。食事が好きになって、10ヶ月くらいから全く口にしない子もいますし、1歳半を過ぎて母 乳に執着してなかなかチャンスがないこともあります。いずれにしても、母と子の取り組みになりますので、様々なあり方をします。「よしここで!!」とまず はお母さんが心を決めることから、はじまることのように感じます。
指差しはとても大事な行為です。
伝え合う・・・言葉の始まりはここから始まります。
10ヶ月くらいから、子供は指差しを始めます。指をさし、 大人を見る。うなづいてもらえる。ミュニケーションがうまく通い始めるきっかけです。
赤ちゃんは生まれてからずっと、自分を受け入れてくれる大人と過ごしてきます。生後4ヶ月からは自分から大人に笑いかけたりするようになります。大人との 信頼関係が良く出来ている子は、伝えたくてたまらない相手として大人を意識しています。カンカンと音をたてては、大人の確認を求めるようになり、その次 に、「あっ あっ」と指さして伝えます。丁寧に声をかけて返していると「○○は何」という言葉を知っていくことになります。基調はコミュニケーション、信頼できる大人と過ごしているということです。
歩行器は、赤ちゃんにとって不必要なものです。
いつから、便利なものとして入り込んできたのでしょうか?
寝返りをし、ハイハイをし、お座りができるようになる。それから、つかまり立ちをし、立っちをし、記念すべき最初の一歩を歩みだす・・・
見たい、手に取りたい、あっちに動きたい・・・という心の要求と、自分で出来るようになる身体の発達が相まって、本当に調和した力として、一つ一つを自分 のものにしていく。この過程こそが大事です。歩行器に入れることは、お座りを自分で獲得する力を奪います。転ばないように身体のバランスをとる力が出来る ことを奪います。子供の目の高さ(上向き・下向き・ハイハイのときは平面)を充分に眺める・・・立った状態が見ることが好きになるので、再び下におろすと 嫌がって泣きます。本当に蓄えたいハイハイの力を奪います。
それは0歳でみる大切な発達の過程でもあり、納得しうるものです。そしてその一つ一つの前には必ず矛盾が生じます。あれが取りたいのに動けない。「動きた い!」という内部矛盾です。矛盾が現れると、赤ちゃんは泣いたりイライラしたりと、表面的には大人を困らせる行為をします。しかしそれは、次の力を手に入 れるためのバネです。その一つ一つを、大事な部分として乗り越え、身につけていきます。
困った状態は次の能力を得るための前触れと言って良いでしょう。子育てはそうした苦労を伴い、そしてそれを乗り越えて、一緒に喜べるもの。安易さと便利さを求めるのではなく、ともに成長していくことを目指しましょう。
便利なものを使うときは、「ちょっと待って!」と立ち止まって考え、何も無かった昔のように子育てをしようと考えてみるのもいいでしょう。どうしても使わなくてはならないときは、時期をみて目的をもって与え、目的が達成されたらとりやめる・・・という考え方が必要です。
■食事のいちばん大切なこと
大人の食生活だと思います。子供を取りまく大人たちが、誰とどんな内容を、どんな雰囲気の中で食べているか?自分が赤ちゃんになったつもりでイメージしてみると分り易いです。そばにいる大好きなお母さん、お父さんがとてもおいしそうに、豊かに会話を楽しみながら食べていたら、何も大変な努力をしなくても、子供はおなじように食べるようになります。
子供にとって、「食事」とは、疑いようもなく、心地よい時間であり、楽しいものだからです。食事のしつけも同じです。大人が自然に大切にしている事を、そ のまま行えば良いのです。あまり難しく考える必要はありません。ただ、大人の食生活がそうなっていない場合は、自分たちの食生活を見直す必要があります。
大前提のそこが出来ているとして・・・
■0歳児の食事その1~「母乳にするかミルクにするか」~
基本的には母乳が望ましいです。母親と赤ちゃんがお互いを見つめ合い、交し合い、育ち合うものがおっぱいを吸うという行為の中に凝縮されていると思われてなりません。
それでも母乳が無理が場合は、ミルクにすることになりますが、自分のおっぱいを飲ませているように、赤ちゃんを抱いて、覗きこみながら飲ませるようにして下さい。決して、寝かせたままで与える。テレビを見ながら与えるなど、他に気を取られてはいけません。
■0歳児の食事その2~「離乳食を与え始める目安は?」~
★ミルクで育っている子であれば、 200㏄(180㏄でも良い)を4時間おきに飲めるようになっている。
★まわりの大人が食べるのを見て、よだれを垂らすようになっている。
などがサインになります。まだ食べることが出来なくても、 大人が食事をしているところに参加していることが大切です。
■1~2歳児の食事~「あんなに食べていたのに、食べなくなった」~
皆、通り過ぎる道なので、あまり気にする必要はありません。お腹が空けば食べるものだと、大きく構えてください。そしてしばらくは、子供が野菜を意識しなくても良いよう、切り方や料理の仕方に少しだけ工夫をしてみてください。
また、ちょうど自己主張が出てきて、「イヤだ」が始まる時です。生活場面のだだこねと同じように、「これはイヤ」「こっちがイイ」と選び始めます。とても 扱いにくくなる時期です。何がなんでも食べさせようと子供と闘ってしまうと、食事は子供も大人も疲れて、大変なことになります。食事は一定量を出して、食 べても食べなくてもあまり気にせず、周りの大人は「おいしく頂いて、ごちそうさまをする」ことが大事です。
食べなかったから可哀想に思って、好きなものをあれこれ与えたり、ちょくちょく間食をさせることはあまり良くありません。好きなもの、食べそうなものばか りを与えると、そればかり欲しがり、他を受け付けなくなるからです。間食は与えすぎると空腹感がなくなり、次の食事も食べないことになります。
結局大人と同じで、あまり食べなかったときは、その次の食事のときにすごくお腹が空いているので、何でも美味しく食べることができるということになりま す。「食べない」というドツボにハマらず、「次は食べるさ」と構えて、楽しく過ごすほうがどれだけ良いことか・・・と考えます。
おっぱいと哺乳瓶の両方に慣れていることが大切です。どちらでも摂取できることは、その後の生活に響いてきます。
でも、母乳しか与えていないとき・・・
・入園が生後3~4ヶ月になるとしたら、母乳からミルクへの切り替えはとても苦労します。既に母乳に慣れており、ミルクの吸い口を受け付けないからです。ミ ルクしかないと分っても、「それじゃない!」と泣きじゃくる子供を目の前にするときは大変苦しいものになり、子供も大人もとても苦労します。哺乳瓶の吸い 口をあれこれ変えて(母乳に近い形)で取り組みますが、家に帰れば母乳がありますから、赤ちゃんにしてみれば、ますます違いがハッキリしてしまうようにな り、結果、全面的にミルクにしてもらわないと無理だったりします。
・入園が6~7ヶ月なら、食事も安定して食べるようになっていきます。次第にコップ飲みも出来るようになるので、昼間の母乳摂取に(子供が)こだわらなくなります。食べるようになったときが、目安で安心してあずけられるようになります。